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野菜づくりに農薬や化学肥料を使いたくない、と思われている方も多いと思います。
そうした方には、ぜひ、コンパニオンプランツをおすすめします!
昔から「柿の木の下にミョウガ」や「トウモロコシとインゲンとカボチャ」といった組み合わせがお互いの生育によい、と言われてきました。
野菜を栽培する際に、良い影響を与えてくれる効果を狙って、野菜と一緒に植える植物を「コンパニオンプランツ(共栄植物)」といいます。
コンパニオンプランツを利用することで、どのような効果があるのでしょうか?
コンパニオンプランツのデメリットはなんでしょうか?
この記事では、知っておくと便利なコンパニオンプランツについて、詳しく説明します。
順番にみていきましょう。
コンパニオンプランツのメリット5選!
- 害虫防除 :おたがいの害虫を抑制する効果がある
- 病気予防 :特定の病気になりにくくなる効果がある
- 生長促進 :おたがいの効果で生長がよくなる
- 養分供給 :栄養分をお互いに分かち合う
- 空間利用 :単一栽培だけだとできてしまう空間を利用することができる
コンパニオンプランツの効果を利用すると、農薬や化学肥料に頼らない、無農薬・有機栽培の野菜づくりができるようになります。
ここでちょっとした豆知識
コンパニオンプランツの中でも、ある植物の持つ特殊な効果を狙った方法がありますので、併せて覚えておくと便利です。
- バンカープランツ
おとり作物とも言われ、野菜の害虫を駆除するために、益虫を呼び寄せる効果を持つ植物を一緒に植えます。
テントウムシをよせつけやすいマリーゴールドは、アブラムシ対策になります。
- アレロパシー効果
他感作用とも言われます。植物から放出される化学物質により、他の植物の生育がよくなったり、雑草が抑制されたりします。
トマトは、特定の雑草を抑制するアレロパシーを持っています。
コンパニオンプランツのデメリット
組み合わせる植物の種類を間違えてしまうと、逆に野菜の生長が悪くなったり、害虫が増えてしまったり、野菜の形が悪くなってしまうこともあります。
組み合わせを考える際は、よく注意しましょう。
コンパニオンプランツの植え方
コンパニオンプランツの植え方は、植物同士の相性によって、植える間隔やタイミングがあります。
ここでは、混植・間作・輪作についてそれぞれ解説します。
混植
1種類の野菜だけを植えるときは、株間(株と株の間の距離)や条間(野菜を植える列の距離)が大事になりますが、その間の空いたスペースに、コンパニオンプランツを植えることができます。
株と株の間にまっすぐ植えたり、交互に植えたりします。
トマト(ナス科)とラッカセイ(マメ科)の例を見てみましょう。
効果としては、土がよくなり、トマトが美味しくなります。
トマトだけの場合
ラッカセイを混植した場合
間作
野菜の列や畝の間に植える方法です。
例えば、大根(アブラナ科)の列の間にニンジン(セリ科)の列を植えます。
効果としては、病害虫の予防と生育の促進です。
輪作
一緒に植えるというより、タイミングをずらして植えます。これもコンパニオンプランツの方法の一つです。
例えば、長ネギ(ヒガンバナ科)を収穫した穴に、耕さないでそのまますぐ、スイカ(ウリ科)を植えます。
効果としては、スイカの蔓割(つるわれ)病を防ぎます。
おすすめの組み合わせ
続いて、コンパニオンプランツの具体的な組み合わせをみていきましょう。
植物は科目で組み合わせを覚えておくと、便利です。
科目で知る組み合わせ一覧表
具体的な組み合わせ例
それでは、実際の野菜での組み合わせをいくつかご紹介したいと思います。
トマト(ナス科)✖ バジル(シソ科)
よく使われる人気の組み合わせです。
バジルが水分をよく吸収してくれますので、トマトの甘みが増します。
バジルの香りが、トマトにつく害虫を遠ざけてくれます。
ナス(ナス科)✖︎ シソ(シソ科)
ナスとシソの相性も、とても良いです。
シソの持つ独特の香りで、ナスにつく害虫を寄せつけない効果があります。
シソはよく生い茂るので、土壌の乾燥を防いでくれます。
キュウリ(ウリ科)✖︎ マリーゴールド(キク科)
キュウリにつくウリハムシは、マリーゴールドの香りを嫌うので、防虫効果があります。
マリーゴールドは、連作障害の原因となっている線虫の抑制にも役立つので、
コンパニオンプランツとしてよく利用されています。
トウモロコシ(イネ科)✖︎ インゲン(マメ科)
インゲンは、トウモロコシにつく害虫「アワノメイガ」をよせつけない効果があります。
マメ科の根につく根粒菌が、窒素を固定化するので、土の状態が良くなります。
ニンジン(セリ科)✖︎ ネギ(ヒガンバナ科)
ニンジンは、ネギに付くタネバエを遠ざける効果があり、ネギはニンジンにつく害虫を
遠ざけ、病気を予防する効果があります。
ハーブをコンパニオンプランツとして活用しよう!
虫除けや芳香剤の代わりとしてよく使われているハーブは、コンパニオンプランツとして最適です。
ハーブは育てやすいので、初心者の方にもおすすめです。
ここで代表的なハーブをいくつか紹介します。
バジル
トマトとの相性が良いですし、食べ合わせにもよく使われます。
一緒に収穫して、そのまま食卓の一品にしてもいいですね。
バジルは、強い香りによって害虫の被害を抑えてくれます。
また、カリウムを豊富に含むので、トマトの生育がよくなります。
ローズマリー
独特の香りを放つので、多くの虫をよせつけない強い効果があります。
キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科との相性が良いです。
しっかりと根を張って、枝も強いので、風に弱い植物の風よけとしても効果的です。
ラベンダー
ラベンダーだけでも綺麗なので、よくお庭に植えられている方も多いと思います。
ラベンダーの香りは、他のハーブと同じように害虫を寄せつけません。
そのうえ、シカやウサギといった、野菜には害獣と言われる動物よけにもなります。
また、アゲハチョウやミツバチなどの受粉を助けてくれる有益昆虫を呼び寄せる効果もあります。
多年草なので、野菜の畝をラベンダーで囲うように植えても良いですね。
以下は、ラベンダーを使った野菜の植え方の例です。
注意しよう! 相性の悪い組み合わせ
コンパニオンプランツの組み合わせを間違えてしまうと、栄養を取り合って生育が悪くなったり、虫を発生させてしまったりするので、気をつけましょう。
相性の悪い組み合わせのヒントとしては、
- 同じ科目の野菜
- 形状が似ている野菜
- 特定の虫を寄せつけてしまう野菜
などは、お互いに相性が合わないことが多いので、避けるようにしましょう。
相性の悪い組み合わせの具体例
- ナス ✖ トマト : 科目が同じ
- ゴボウ ✖ オクラ : 形状が似ている
- キュウリ ✖ インゲン: インゲンが害虫のセンチュウを拡大させる
まとめ
組み合わせに注意すれば、コンパニオンプランツが野菜づくりにとって、メリットが大きいということが、わかってもらえたと思います。
上手く利用できれば、無農薬や有機栽培ができたり、全体の収穫量もあがります。
コンパニオンプランツで野菜を育てると、土壌も含めて環境が多様化するので、特定の病害虫の発生を防いだり、微生物が増えて土がよくなります。
ここでは紹介しきれなかった組み合わせは、たくさんあります。
畑の土の状態や風通しなど、環境によっても左右されます。
そのため失敗を恐れずに、色々と試してやってみることが大切です。
野菜と一緒にハーブや花を植えてみると、畑のイロドリもよくなり、野菜づくりが楽しくなってくるのではないでしょうか。
これからも、楽しい野菜づくりを一緒にやっていきましょう!
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